みなさんは「恩送り」という言葉を聞いたことがありますか?
「恩返し」という言葉は馴染みがあってよく聞きますよね。
でも、「恩送り」は聞いたことがないよ!という人が多いのではないでしょうか?
今回は「恩送り」について紹介していきますね。
「恩送り」とは
「恩送り」とは誰かから受けた恩はその人に返すのではなく、別の人に送る(渡す)ことで
恩が世の中に広がって社会が良くなるという考え方です。
映画「Pay it forward」
2000年にアメリカで公開された「Pay it forward(邦題:ペイフォワード 可能の王国)」という映画は「恩送り」をテーマとしたものです。
主人公の少年が先生から「もし、自分の手で世界を変えたいと思ったら何をする?」という課題を出されます。
その少年は「自分が受けた親切を同じように他の3人に親切にする。」と提案し、それを実行することで街中に親切の連鎖が広がるストーリーです。
実際にあった「恩送り」
映画だけでなく実際にも「恩送り」の話があります。
海外であった「恩送り」の話
アメリカのサウスカロライナ州ブラフトンという街の「The Corner Peak」というカフェで実際にあった話です。
ある女性客が100ドル札を店員に渡し、「このお金がなくなるまで、ここに来たお客さんにコーヒーをごちそうしたい。」と提案しました。
店員は驚きながらも、その提案を受け入れ実行しました。
後からきたお客さんはみんな「コーヒーが無料?!」と驚きます。そのたびに店員は「先にきたお客さんが、みなさんの分のコーヒー代を支払ってくれています。」と説明しました。
すると、その噂は街中に広がり、多くの人が店にやってきました。そしてその多くがこれからやってくる他のお客さんの分のコーヒーの代金としてお金を置いていきました。(中には何も買わずに寄付だけした人もいるそうです)
この話はアメリカの多くのメディアに注目され、このお店は一躍有名となりました。
芸人さんの「恩送り」の話
海外だけでなく国内でも「恩送り」の話はあります。
売れっ子の芸人さんが売れない時代に先輩の芸人さんから食事をご馳走になったり、良くしてもらった事と同じ事を売れた時に後輩の売れない芸人さんにしてあげ、その後輩芸人さんがまたその後輩芸人さんに同じ事をしていくという話を聞いたことがあります。まさに「恩送り」ですね。
まとめ
「情けは人の為ならず」と言いますが、「恩」を送っていくことで幸せがどんどんと広がっていき、やがては自分にも返ってきます。憎しみ合うことより小さくても親切を広げることで争いのない世の中になることでしょう。